相続の問題は、誰にでも起こり得る問題であり、残された財産の大小に関わらず、普段は仲の良い親族の間であっても、話し合いがまとまらなかったり、紛糾する場合も少なくありません。相続問題をスムーズに解決するには、まずは、最初が肝心であり、紛争を避けるためにどのような事が必要なのか、紛争になった場合にどのように対応すれば良いのかも含めて、専門家によるアドバイスが有益です。

当事務所では、長年多数の遺産分割事件に取り組んでおり、ますは、専門家による法律相談をご利用ください。

■初回法律相談料 無料(60分)

当事務所では、初回の法律相談を60分無料で行なっておりますので、お気軽にご相談ください。2度目の継続相談からは、60分5000円(消費税別)の継続相談料が発生します。

1. 相続問題の解決のために(当事務所で出来ること)

①相続人の範囲、遺産の調査

相続問題が発生した場合、まずは、戸籍により法定相続人の範囲を特定することが必要です。お亡くなりになった被相続人の出生から死亡に至るまでの間の連続した戸籍すべてを取得する必要があります。また、相続人であるお子さんの戸籍やお子さんがいない場合は、被相続人の両親の戸籍や兄弟姉妹の戸籍が必要になりますし、兄弟姉妹が亡くなっている場合には、その代襲相続人である甥姪の戸籍も必要になります。

このような戸籍の取得は、相続人であるご本人自身で行なうことも、もちろん可能ですが、面倒かつ時間を要する手続きであり、弁護士が代わって取得することが可能です。

また、亡くなった被相続人がどのような財産を有していたか、あるいは、負債を負っていたかは、相続を承認するか、放棄するかの判断のためにも不可欠ですが、一緒に生活していたとしても、意外とわからないことが多く、このような遺産(負債も含む)の調査にも弁護士が協力することができます。

なお、法定相続人のうち、実は親子関係がないのに、戸籍上は親子として届出がなされている等の相続人の範囲に争いがある場合や、実際には遺産ではないのに、名義が被相続人名義になっている等の遺産の範囲に争いがある場合には、遺産分割の前提問題として、訴訟による解決が必要になります。

②相続の承認、放棄

相続により、承継する遺産がプラスの財産だけであれば単純ですが、実際には、マイナスの財産である負債がある場合も少なくなく、そのような場合、相続を承認するのか、放棄するのが問題になります。相続を放棄する場合には、相続開始を知ったときから原則として3ヶ月以内に行なう必要があり、この期間は決して長くはありません。

相続を放棄する場合には、プラスの財産も、マイナスの財産もすべて放棄することになりますが、限定承認を行なえば、仮に、負債の方が大きかったとしても、遺産として残ったプラスの財産の範囲でしか責任を負いません。

このような相続放棄の手続が有効と認められるには、法律上定められた単純承認事由が発生していないこと(残された預金等の財産を費消した場合は、原則として放棄ができなくなる)や相続開始をいつ知ったか等の法的解釈が大きな問題となり、弁護士が代理人として、相続の放棄の手続きを行なうことで、スムーズに相続放棄が認められる可能性が高まります。

③遺産分割協議、調停、審判

遺言書が残されていない場合、法定相続人間で、どのように遺産を分けるか、遺産分割について、当事者で協議をすることになります。しかし、残された遺産が、仮に自宅だけだとしても、相続人全員の共有とするのか、共有にした場合どのように利用するのか、自宅を売却して譲渡代金を分割するのか、実際に住んでいる相続人の一人が自宅を相続して、他の相続人に代償金を払うのか、その場合の自宅の評価はどのように決めるのか等の様々な問題があり、容易に協議はまとまりません。

また、相続人の一人が、被相続人から生前に不動産等の贈与を受け、特別受益にあたる場合、あるいは、相続人の一人が被相続人の家業を手伝ったり、扶養を行なったりして寄与分が認められる場合、さらに遺産分割は紛糾して、当事者間で解決することは難しくなります。

このような場合に、代理人として遺産分割協議について交渉を行って、スムーズに遺産分割を解決すること、それが困難な場合は、家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てて、調停手続や審判手続の中で、代理人として活動して、遺産分割の問題を解決することが、弁護士の大きな役割になります。

④遺言書の無効、遺留分減殺請求

遺言書が作成されている場合でも、認知症等の理由により、十分な判断能力がない状態で作成された遺言書は無効の可能性があり、遺言無効の調停や訴訟で争いになる場合もあります。

また、遺言書で特定の相続人にすべての遺産を相続させる旨の遺言書があったとしても、兄弟姉妹以外の妻や子、子がいない場合の妻と両親は遺留分の権利者であり、通常の法定相続分の2分の1の遺留分を有しています。これら遺留分権利者が、相続の開始及び減殺の対象になる遺贈があったことを知ったときから1年以内に遺留分減殺請求権を行使すれば、遺留分の範囲で、相続財産を取り戻すことができ、調停や訴訟になる場合もあります。

このような遺言書の無効や遺留分減殺請求の調停・訴訟について、弁護士が代理人として、活動することが可能です。

⑤相続税の申告

相続の問題に関しては、上記のような遺産分割の問題と並行して、相続税の申告の問題があり、相続開始後10ヶ月以内に行なう必要があります。相続税の申告に関しても、当事務所とネットワーク関係にある税理士による税務相談・相続税の申告等のサービスも利用可能です(但し、別途費用必要)。

2. 相続問題に関する弁護士費用

①相続放棄・限定承認の申立て

着手金 100,000円(消費税別)

別途戸籍の取得費用等の実費がかかります。報酬金は頂きません。

②遺産分割協議の交渉、調停、審判

着手金 400,000円(消費税別)~

対象となる相続分が1000万円以下の場合の費用であり、内容が複雑あるいは経済的利益が高額の場合は、弁護士費用額の調整を行わせて頂く場合があります。その場合の目安は、弁護士費用一般をご参照ください。また、別途戸籍の取得費用等の実費がかかります。

◎報酬金

得られた相続分の経済的利益(時価相当額)に応じて、協議の上、以下の基準をベースに報酬金を決めさせていただくことになります。

経済的利益の額が300万円以下の場合 16%(別途消費税)
経済的利益の額が300万円を超え3000万円以下の場合 10%+18万円(別途消費税)
経済的利益の額が3000万円を超え3億円以下の場合 6%+138万円(別途消費税)
経済的利益の額が3億円を超える場合 4%+738万円(別途消費税)

③遺産分割の前提となる訴訟、遺言無効、遺留分減殺請求について

着手金、報酬金の額については、遺産分割の場合に準じます。